離床ファシリテーターE-MATグループより、「チーム連携と睡眠導入剤」を紹介します。
先日、後輩が担当している患者さんの離床について相談がありました。相談の内容は睡眠導入剤が入っていて、日中も眠気が強く、離床が進まないということです。そこでまず、なぜ睡眠導入剤が必要なのか、チームでアセスメントを行いまだ必要なのか検討することが大切だと考えました。
アセスメントの結果、夕方から夜間に興奮気味になり、なかなか眠れないということと、日中の離床時間が短いことが問題として見えてきました。多職種で離床時間の共有シート(https://www.rishou.org/project/emat/emat-resources#/)を用いて、病棟看護師とリハビリスタッフで離床時間の増加を検討して実施したところ、夕方から夜間の興奮は落ち着き、最終的には睡眠導入剤を無しに睡眠状態を改善が得られました。
薬の見直しをきっかけに、離床が進むことで生活リズムの改善が得られる可能性という、成功体験がチームで共有できた貴重な事例でした。
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文:離床推進ファシリテーターE-MATグループ(五十音順)
浅野 誠(一宮西病院)
岩瀬 春美(河北リハビリテーション病院)
木本 祐太(近畿大学病院)
篠原 史都(藤田医科大学病院)
髙橋 瑞刀(公立藤岡総合病院)
中村 昌孝(守谷慶友病院)
馬場 健太(公立藤岡総合病院)
平澤 亮介(筑波記念病院)