離床場面でよく使用する福祉機器といえば車椅子ですが、何気なく使っていると、患者さんに悪影響を与えるリスクもあります。そんな悩みの解決に役立つ、つぶやきを紹介します。
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皆さんは離床する患者さんのために車椅子を準備する時に、どんなこと意識していますか?忙しいから、とりあえず近くにあった空いている車椅子を使っていませんか?ドキッとした方は要注意。
体格に合わない車椅子を使用して離床すると、「姿勢が傾く」「身体中に過剰に力が入る」「臀部が前に滑って褥瘡のリスクとなる」などの、悪影響を与えるリスクがあるのです。
忙しい中でも意識して欲しいこととして、“クッションの向き”があります。意外と多いのですが、クッションの裏と表を逆にして使用していると、クッションの効果が全く機能しないことになります。車椅子のクッションは何層かに分かれていて、上層は前すべり防止効果があり、下層はゲルなどで圧分散効果があります。
正しい福祉用具の使用も、大切な離床のリスク管理です。是非、意識してみてください。
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文:離床推進ファシリテーターOT専門部会(五十音順)
佐藤 勇希(巨樹の会赤羽リハビリテーション病院)
新名 大介(徳島赤十字病院)
鈴木 一聡(狭山中央病院)
鈴木 萌(狭山中央病院)
田中 将司(札幌麻生脳神経外科病院)
友竹 絢美(徳島赤十字病院)
中山 佳人(横浜栄共済病院)
中村 昌孝(守谷慶友病院)
濱﨑 徹志(広島市立広島市民病院)
松本 祐輔(中間市立病院)
安岡 万理(高知医療センター)
山家 恭平(徳島県鳴門病院)
川名 龍太郎(国際医療福祉大学成田病院)
堀内 寛之(高の原中央病院)
沢田 悠介(藤田医科大学 七栗記念病院)