解いて楽しく学べる離床クイズの時間です!
今回は慢性閉塞性肺疾患の胸部レントゲンに関する問題です。
是非、解いてみてください。
Q.
慢性閉塞性肺疾患(COPD)のレントゲン所見で「滴状心」と「横隔膜平坦化」を判断する目安はなんでしょうか?
A.
まずは、それぞれの所見の説明からします。
慢性閉塞性肺疾患などで肺内に空気が溜まってくると、横隔膜が圧迫の影響を受けて下方へ移動するとともに、心臓も圧迫されるためCTR(心胸郭比)が低下します。
CTRが低下し、細長い心陰影を滴状心といいます。
CTR何%以下を滴状心とする学術的な判断基準はありませんが、カルテに記載されている印象では、CTR30〜35%以下の場合を滴状心と呼んでいます。
また、一般的な横隔膜の位置は、立位正面像で右側は第10(後)肋間の高さ、左側はそれより1〜2cm下の高さが一般的です。
横隔膜がその高さより下方に位置している場合に、横隔膜平坦化と判断します。
両者ともに、個人差がありますので、以前の画像と比較して判断することが大切です。
是非、目安として活用してみてください。