【問題】
脳卒中後遺症で在宅療養中の80代男性。突然の発熱と呼吸困難感にて受診。そのときの胸部レントゲン画像を示す。画像所見と離床の方針について誤っているものを1つ選べ。
選択肢:
- 右中葉に浸潤影(コンソリデーション)を認めるため、肺炎が疑われる
- 肺炎時の離床方針として、CRPや白血球数の推移を確認し、炎症反応が減少傾向に転じた時点で、離床レベルをアップすることを検討した
- 肺炎時にも呼吸器以外の合併症予防、ADL維持・向上、呼吸状態改善のために、できるだけ離床の実施を検討すべきである
- 持続的な換気の改善を促すために呼気に合わせてゆっくりと胸郭に圧迫を加えた
- 画像において炎症が起きている部位に、気管支が黒く浮いて見えるエアブロンコグラムの所見を認める
【回答】
正解 4
解説
胸郭圧迫(徒手的呼吸介助)は、基本的には手技を実施している時には換気を改善できるが、手技をやめれば元の換気状態に戻るため、持続的な改善は期待できない。第一選択は炎症反応の経過を見極めて離床を検討すべきである。