「群盲象を評す」ってご存じですか?
最初に少しだけ“視点”の話をさせてください。「群盲象を評す」という言葉をご存じでしょうか?おそらくイラストは見たことあるという方も多いでしょう。“盲人(目が見えない人)がゾウの一部だけを触って感想を語り合う”という、インド発祥の物語です。
足を触った盲人は「柱のようです」と答え、尻尾を触った盲人は「ムチのようです」と答え耳を触った盲人は「扇のようです」と答えました。同じ像を触っているのに、皆バラバラの答えになってしまいました。いったいなぜでしょうか?
それは「像の一部だけを触って判断しているから」です。全体を見ていないという意味で、日本では「木を見て森を見ず」とも言います。臨床現場で働く皆さんは、ROM制限に対してどのようなアプローチをしていますか?まさか、ROM訓練しかしていないなんてことはないですよね?
ギクッと思った方は「木を見て森を見ず」になっている可能性が高いです。そもそもROM制限となる要因は、骨の衝突、疼痛、腫脹、筋緊張、軟部組織の異常など、複数あります。
この中で特に忘れがちなのが“軟部組織の異常”です。「ROM訓練をしているのになかなか改善しない…」と悩んでいる方は、軟部組織を診ていない可能性があります。実際に目視するというのは不可能ですが、臨床検査と超音波を用いることでより具体的なアプローチ方法が分かります。その結果“木だけでなく森も見られるようになるでしょう”。是非、全体を見て評価できる臨床家を目指してみてください。
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