今回は、「血液データと離床って本当に関係あるの?」という、そんな疑問にお答えしたいと思います。
離床時に注意すべき代表的リスクに「貧血」があります。貧血は血液データのヘモグロビン値でわかりますが、ヘモグロビン値 8.0 g/dL以下では離床を控えるべきと考えています。なぜ8.0?と感じる方もいると思いますが、その根拠のひとつにヘモグロビン値と臨床症状があります(図)。
図をみると、ヘモグロビン値が下がるほど、重篤な状態になることがわかりますが、8.0を切ると、運動後の呼吸促進・頭痛・眩暈など離床への影響が大きくなります。そのため、ヘモグロビン値 8.0 g/dL以下では離床を控えるべきと考えます。貧血は血液データ以外にも、フィジカルアセスメントで疑うことはできますが、客観的データを併せてみることで、「いま安全に離床ができるのか」という判断を、より総合的にできるようになるではないでしょうか。
次回は栄養にまつわるデータを例に、解説しますのでお楽しみに!
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