COVID-19の重症例では、血液凝固に異常を起こし血栓などの問題が報告されていますが、血栓とは反対に、出血に関する報告がアメリカから届きました。
COVID-19陽性患者 115例の脳画像を評価したところ、なんと30例(30.4%)に脳内の微小出血(cerebral microbleeds)を認めたのです。
さらに、微小出血を認める事例は、微小出血がない事例に比べて、機能レベルが悪く、死亡例も多かったと報告しています。
COVID-19による重症例では、脳画像のチェックも重要なアセスメントポイントになるかもしれません。
また、脳内の微小出血は認知機能低下との関連が指摘されているので、微小出血を認める事例については、認知機能のチェックも行うことをお勧めします。
下記原典では、微小出血の脳画像所見を見ることができます。
是非、ご覧ください。
※本ページの脳画像は正常画像です。
Shashank Agarwal et al. Cerebral Microbleeds and Leukoencephalopathy in Critically Ill Patients With COVID-19. Stroke. 2020;51.
https://www.ahajournals.org/doi/pdf/10.1161/STROKEAHA.120.030940
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。