非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)は、呼吸不全や心不全患者さんの治療に使用されることがあります。
一般的な口鼻マスクでは、会話ができず、コミュニケーションのストレスが大きいことが臨床で問題となります。
そのような悩みに参考になる報告がありました。
この研究では、NPPVのマスクにセンサーを付け、スピーカーから明瞭な患者さんの声を出すシステムを導入し、コミュニケーションが改善するかを検討しました。
その結果、システムを付けて会話をしたところ、コミュニケーションの快適性が無い場合の倍以上改善したのです。
呼吸・循環の治療も重要ですが、コミュニケーションの問題にも配慮する素晴らしい取り組みだと感じます。
下記原典では、システムの詳細やNPPV設定の詳細をみることができ、とても参考になります。
是非、ご覧ください。
An-Kwok Ian Wong et al. Randomized Controlled Trial of a Novel Communication Device Assessed During Noninvasive Ventilation Therapy. Chest. 2021 Apr;159(4):1531-1539.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33011202/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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