日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【急性心不全で早期離床しますか?】Dr中西の離床面白エビデンス

人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。

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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。

今回は「急性心不全で早期離床してますか?」という内容を紹介します。急性心不全で早期離床・リハをしますか?と聞くと、「します」という施設が多いと思いますが、カテコラミンを使用しているような急性心不全ではどうでしょうか?カテコラミンを使用するような心不全の患者さんでも、早期離床・リハは必要かというには日常臨床でとても悩みテーマですね。

そんなテーマに果敢に挑んだ日本の研究です。日本のDPCデータを用いた研究です。対象はカテコラミンを使用されている心不全の患者さんで、約4万件のデータから2日以内の早期離床・リハを受けた群と、そうでない群を約5000人ずつプロペンシティスコアマッチングで比較しました。早期離床・リハを受けた群は、そうでない群よりも死亡率が低いという結果でした(9.9% vs. 13.2%; p < 0.001)。さらに入院期間も短く、再入院率も低いという結果でした。

特に80歳以上の高齢者、BMI<18.5kg/m2、Barthel Index < 60のもともとADLの低下している患者さんでは、特に早期離床・リハによる効果は顕著であったようです。急性心不全でも早期離床・リハが重要といわれてきていますが、カテコラミンを使用しているほどの心不全の患者さんでの、早期離床・リハに関しては十分なエビデンスがありませんでした。

日本のDPCデータを使用して、新たなエビデンスができましたね。重要なテーマにエビデンスをもたらした臨床的に意義のある研究です!研究は臨床を変えていきますね!!

The Benefits of Early Rehabilitation for Patients With Acute Heart Failure Requiring IV Inotropic Drugs
https://journals.lww.com/ccmjournal/fulltext/9900/the_benefits_of_early_rehabilitation_for_patients.399.aspx.ncbi.nlm.nih.gov/39290172/

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