日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【逆算するためにどう変える?】膝OAに関する最新エビデンス

変形性膝関節症(膝OA)の患者さんに対して、運動方法の違いが痛みや機能に及ぼす影響に焦点をあてた、興味深い報告が届きました。

この研究は、膝OA患者さんを対象に、筋肉を縮めながら力を出す求心性運動と筋肉を伸ばしながら力を出す遠心性運動という、2つのエクササイズ方法の効果の違いが、痛みや筋力、日常生活の不便さを表すWOMACスコアにどう影響するか調査しています。

その結果、膝OA患者さんにおいて、求心性運動と遠心性運動の両方がWOMACスコアの改善と痛みの軽減に効果があることが分かり、特に、遠心性運動は筋力の向上と内側広筋の肥大において優れた効果を示したということです。膝OAに対しては、痛みや機能改善などの目標から逆算して、エクササイズ方法を変えることが有用であると感じる研究です。

下記の原典では、求心性運動と遠心性運動の効果に関するデータを見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Marie-Charlotte Trojani et al.Concentric or eccentric physical activity for patients with symptomatic osteoarthritis of the knee: a randomized prospective study.Ther Adv Musculoskelet Dis. 2022 Jul 7;14:1759720X221102805.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9272179/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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