人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。
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離床にまつわるエビデンスを紹介。
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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。
今回は「ICU-AWのメタメタ解析」という内容を紹介します。メタ解析というのをご存知でしょうか。メタ分析とは、さまざまな無作為化比較試験をまとめて解析したものになります。このメタ解析をさらに解析したものをメタメタ解析といいません。勝手に名前をつけました(笑)
今回はそんなメタ解析をまとめたものです。とりあえず、メタメタ解析ということにしときましょうか。ICU-AWに関してはそのリスク因子も含めて様々なメタアナリシスがありますので、やはりそのメタアナリシスをまとめたものは重要だと思います。今回の文献はチリのアスペさんがICU-AWに関して、メタメタ解析を行いました。
6つのデータベースを使用して検索し、18件の先行研究に含まれた24個のICU-AWのリスク因子のうち、15個がメタアナリシスで解析されました。その結果、いくつかの因子がICU-AWのリスクであると分かりました。リスク因子の中で我々が介入できるものとして、筋弛緩薬、ステロイド、高血糖、アミノグリコシド系の抗菌薬の使用、透析、ノルアドレナリンなどが同定されたようです。筋弛緩薬やステロイドが本当に必要かしっかりと検討する。高血糖は適切に管理する。アミノグリコシド系の抗菌薬は他の抗菌薬への早めにデエスカレーションする。透析やノルアドレナリンは必要があって使用しているためICU-AWにならないように積極的なリハビリや栄養介入する。
などなど、ICU-AWのリスク因子がメタメタ解析でしっかりと分かってきたので、対策を考えていく必要がありますね。メタメタ解析は造語ですからね(笑)
Which factors are associated with acquired weakness in the ICU? An overview of systematic reviews and meta-analyses
https://jintensivecare.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40560-024-00744-0