人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。
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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。
今回は「理学療法士さんは足りてますか?」という内容を紹介します。急性期のリハビリ介入が普及してきた昨今、理学療法士のマンパワーは足りてますでしょうか。そもそも、ICU専属の理学療法士さんは何人必要なのでしょうか?そんな疑問に答える研究が、オーストラリアのトーマスさんのグループから発表されました。
この研究では、ICUの患者数あたりに必要な理学療法士の数を、デルファイ会議という会議を繰り返して決定しました。デルファイ会議というのは、会議をしてその結果をフィードバックして、再度会議をするというような研究手法です。今回の研究では、65人の理学療法士が2回会議を実施して推奨が決定されました。
小児のPICUでは6ベッドに1人
レベル1 は8ベッドに1人
レベル2は7ベッドに1人
レベル3は6ベッドに1人
レベル1が日本のHCUに近い感じ、レベル2が日本のHCUと ICUの中間くらい、レベル3が日本の ICUくらいのようです。なので日本のICUでいうと6ベッドに1人に専属の理学療法士がいるようです。つまり、日本のICUだとめっちゃいりますね。そんなに皆さんの施設はスタッフいますか?是非、日本でも同じようなデルファイ会議をしてみたいですね。
ちなみに、このデルファイ会議では、夜の11時までリハビリできる体制を作りなさいとも書かれてますね。オーストラリアの皆さんはなかなかスパルタですね。とほほほ…
Defining minimum workforce standards for intensive care physiotherapy in Australia and New Zealand: A Delphi study
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1036731424002455/doi/pdf/10.1111/jan.16415
【肺炎患者・急性期の離床・リハビリについて学びたい方は】
12月7日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
【臨床評価のポイント上級編 肺炎時の呼吸ケアと早期離床戦略】
講師:原田 博雅 先生 曷川 元 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r16-2024#/