日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【嚥下に重要な筋とは?】Dr中西の離床面白エビデンス

人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。

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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。

今回は「オトガイ舌骨筋こそが嚥下に重要!?」という内容を紹介します。

嚥下に使われている筋肉って全部いえますか?

口輪筋、舌筋で食べ物を口の中にいれます。咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋で咀嚼します。舌骨上筋群、舌骨下筋群で中咽頭へ送り込みます。口蓋帆張筋、口蓋帆挙筋、上咽頭収縮筋で咽頭へ送り込みます。このなかの舌骨上筋群のなかには、顎二腹筋、オトガイ舌骨筋、顎舌骨筋、茎突舌骨筋などがあります。

今回の研究は、この中のオトガイ舌骨筋こそが嚥下に重要か調べた研究です。浜松のKawata先生達は、食道癌術前のオトガイ舌骨筋の筋量と食道摘出後の嚥下機能障害の関係を調べました。

舌骨の筋量はCTで測定しました。舌骨から下顎までをCTの矢状断で測定しているようです。そして、嚥下機能障害は嚥下造影検査(VFSS)で評価しているようです。オトガイ舌骨筋の筋断面積は筋力、骨格筋インデックスと関係していました。そしてそして、オトガイ舌骨筋の筋断面積は嚥下機能低下とも関係していたようです。

今回は、食道癌術後の患者さんを対象としていますが、もしかしたら、急性期全般にいえることかもしれませんね。オトガイ舌骨筋こそが重要というよりは、オトガイ舌骨筋はCTの矢状断で測定しやすいので、嚥下機能の評価の一つとして重要かもしれないという結論です。

そもそもCTって何?
矢状断って何?
骨格筋インデックスって何?
という方はこちらの書籍に詳しくかかれています。「誰でもできる筋肉評価:日本医事新報社」
https://amzn.asia/d/02jEkemx

こっそり自分の書籍の宣伝でした(ノω`*)

Preoperative geniohyoid muscle mass in esophageal cancer patients is associated with swallowing function after esophagectomy
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/ags3.12839