日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【大腿の厚さがポイント!】脳卒中の予後に関する最新エビデンス

脳卒中患者さんにおいても、離床と栄養のアプローチが重要といわれますが、栄養評価と予後の関連について興味深い報告が届きました。

この研究は、回復期病棟に入院している脳卒中患者さんのADLと、超音波エコーでの大腿四頭筋の厚さ、血清アルブミンと体重から算出できる栄養指標である、Geriatric Nutritional Risk Index(GNRI)の関連を調査しています。その結果、脳卒中患者さんのADLと大腿四頭筋の厚さ、GNRIともに関連があることがわかり、筋が厚いほど、また、栄養状態が良いほどADLが改善することがわかりました。脳卒中患者さんにおいても、血液データやフィジカル所見から客観的に栄養状態と把握して、栄養療法と離床を併せてアプローチすることが重要だと感じる研究です。

下記の原典では、超音波エコーの測定方法や、GNRIの判定について詳しいデータをみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Motoki Maruyama et al. The Validity of Quadriceps Muscle Thickness as a Nutritional Risk Indicator in Patients with Stroke . Nutrients. 2024 Feb 15;16(4):540.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10891856/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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