がんの治療において、放射線療法は重要な役割を担っていますが、放射線療法と離床を組み合わせた場合の効果について興味深い報告が届きました。
この研究では、非小細胞肺がん(NSCLC)のモデルとしたマウスを対象に、有酸素運動と放射線療法の組み合わせが腫瘍の成長に及ぼす影響について調査しています。マウスには週に3回、各30分間のトレッドミルを使用した有酸素運動が施され、その後に放射線が照射されました。その結果、有酸素運動と放射線療法を組み合わせることで、腫瘍の体積が有意に減少し、放射線治療の効果を高める効果が確認されたということです。がん患者さんの離床は、ADL・QOLの維持というイメージがありますが、根治を目指す患者さんでも、治療の一環として離床を行う日がくるかもしれませんね。
下記の原典では、有酸素運動と放射線療法の効果や、腫瘍に与える影響などを詳しく見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。
Sunmi Jo et al.Aerobic Exercise Improves Radiation Therapy Efficacy in Non-Small Cell Lung Cancer: Preclinical Study Using a Xenograft Mouse Model.Int J Mol Sci. 2024 Mar; 25(5): 2757.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10932461/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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