急性期の筋萎縮対策に使われる振動刺激療法ですが、他の障害に対しても効果があるのでしょうか。脳卒中患者さんに振動刺激療法を使用した効果を検討した、興味深い報告が届きました。
振動刺激療法は、座位や立位など、離床時に全身をブルブルと震わせる方法で使用したそうです。この研究では、25文献、991人の脳卒中患者さんに振動刺激療法を使用した研究を分析し、その効果を調査しています。
その結果、振動刺激療法は、上下肢の麻痺やバランスには有意に効果があったものの、歩行やADLに対しては効果を認めなかったということです。最近効果的とエビデンスがいくつか出ている治療も、当てる場所や疾患を明確にして使用する必要があると感じる研究です。
下記原典では、振動刺激療法の詳しい実施方法をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。
Duchun Zeng et al. Effects of whole-body vibration training on physical function, activities of daily living, and quality of life in patients with stroke. Front Physiol. 2024 Jan 23:15:1295776.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10844406/
3月2日(土) 10:00~16:00 ※2週間見逃し受講期間有り
根拠がわかる整形/運動器疾患へのアプローチ 物理療法の最新エビデンスと機能訓練との併用効果・実践法
【講師】久保田 雅史 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r206-2024#/