くも膜下出血急性期の患者さんは、頭痛と嘔気、脳血管攣縮のリスクが、離床の阻害因子となりますが、急性期を過ぎた後はどうでしょうか。くも膜下出血急性期以降の患者さんの離床について、興味深い報告が届きました。
この研究では、生活期のくも膜下出血患者さんの身体活動と、慢性疲労の関連について調査しています。その結果、疲労度と身体活動レベルは有意に関連していて、座位以上の身体活動をしている時間は、1日平均約5時間に過ぎなかったということです。くも膜下出血後は、慢性疲労によって離床や活動が制限され、生活に支障が生じている症例がいることを把握して、対策するべきと感じる研究です。
下記の原典では、疲労以外に身体活動に影響する要因について詳しいデータを見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。
Elisabeth A de Vries.et al. Unraveling the interplay between daily life fatigue and physical activity after subarachnoid hemorrhage. J Neuroeng Rehabil. 2023 Sep 26;20(1):127.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10521384/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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