腰椎疾患でよく用いられる体幹装具ですが、腰椎の安静を保つ以外に効果はあるのでしょうか。そんな、脊椎疾患術後に体幹装具を使用する効果について、興味深い報告が届きました。
この研究では腰部脊柱管狭窄症の患者さんに対して、関節付きで体幹に抵抗力を与える、特殊な体幹装具を用いて、歩行動作を行ったときの影響や効果を調査しています。その結果、特殊な体幹装具を付けることで、歩行中の腰椎前弯と骨盤傾斜が増加し、股関節伸展の動きが有意に改善することがわかったということです。体幹装具は固定して安静にするだけというイメージがありますが、動作の改善につなげることもできる装具が出てきているのか！と、驚いた研究です。
下記の原典では、歩行中の詳しい動作分析データを見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。
Tatsuya Igawa.et al. Trunk orthosis with joints providing resistive force improves dynamic sagittal alignment in postoperative patients with lumbar spinal stenosis. Sci Rep. 2023 Nov 24;13(1):20636. doi: 10.1038/s41598-023-46209-6.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10673938/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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