ICU後症候群(PICS)により、退院後の身体的、精神的障害が残存し、在宅での生活に影響することが問題となっています。
そのPICSに対する、在宅での離床の影響について、オランダから報告が届きました。
Major らは、重症疾患から回復し退院した患者さんに対して、REACHプログラムという在宅での離床を含む介入を行い、PICSへの影響を調査しています。
REACHプログラムとは、多職種で協同した在宅介入で、PTによる身体機能トレーニング、OTによるADL・職業復帰トレーニング、栄養士による栄養管理が週に数回行うプログラムです。
その結果、REACHプログラムを受けた人は、受けていない人に比べて、3カ月後の心的外傷後ストレス障害(PTSD)のリスクが低く、職業復帰率が高かったということです。
重症患者さんでは、急性期だけではなく、退院後にも継続してフォローすることが、PICSの予防に重要と感じる研究です。
下記原典では、REACHプログラムの詳細と、身体機能・精神機能・QOLなどへの影響をみることができ、とても参考になります。
是非、ご覧ください。
Mel E Major et al. Feasibility of a home-based interdisciplinary rehabilitation program for patients with Post-Intensive Care Syndrome: the REACH study. Crit Care. 2021 Aug 5;25(1):279.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8339801/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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