術後の回復に離床と栄養を早期から対策することが重要ということは、当たり前になりつつありますが、これらを実施する上でのバリアー(障壁)はなんでしょうか?
術後の離床と栄養の対策について、参考になる報告がデンマークから届きました。
Burcharth らは、腹部外科手術を受けた約100例の患者さんに対して、術後早期から行われる離床や栄養の対策を実施する上でのバリアーを調査しました。
その結果、一番のバリアーに「倦怠感」があがり、他には痛みなど、患者さんの訴えが上位にきたということです。
術後の離床や栄養が、患者さんの回復を支援することは間違いありませんが、ケアや離床を押し付けるのではなく、患者さんの訴えを考慮する必要があると感じる研究です。
下記原典では、上記以外の離床・栄養のバリアーをみることができ、とても参考になります。是非、ご覧ください。
Jakob Burcharth et al. Patients’ perceptions of barriers to enhanced recovery after emergency abdominal surgery. Langenbecks Arch Surg. 2021 Mar;406(2):405-412.
https://link.springer.com/article/10.1007/s00423-020-02032-5
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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