臨床ではやむを得ず身体抑制を行う場面があるかもしれませんが、身体抑制によってどのような弊害があるのでしょうか。
身体抑制について参考となる報告が届きました。
この研究では、身体抑制に関する19の論文をレビューし、身体抑制が行われる理由や、身体抑制による合併症、合併症と関連する要因などを調査しています。
その結果、身体抑制が行われる目的はせん妄やデバイスの抜去防止が多く、合併症としては、意識レベルの変化、デバイス抜去リスクの増加、不安などがありました。
デバイス抜去を防ぐために抑制をしても、結果的にデバイス抜去のリスクを増加させている可能性があり、対策としては鎮静管理と離床・ADLアップのバランスが重要と感じる研究です。
下記原典では、身体抑制に代わる、有害事象予防法についても紹介されており、とても参考になります。是非、ご覧ください。
Gabriela Freitas Dos Santos et al. Good practices for physical restraint in intensive care units: integrative review. Rev Bras Enferm. 2021 Jul 9;74(3):e20201166.
https://www.scielo.br/j/reben/a/nQ7DJ8CKytDpXKPNpzxtL8q/?lang=en
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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