COVID-19の重症例は、他の重症疾患と同様に、集中治療後症候群(PICS)が問題となる可能性が指摘されています。
そのような中、国内のCOVID-19患者における、PICSに関する貴重な報告がありました。
小谷らは、COVID-19重症例に早期離床プログラムなどの治療を実施し、退院後にPICSについて調査をしました。
その結果、退院後3カ月でも23%の患者でPICSが残存していて、運動機能よりも精神機能の低下が持続するケースが多かったということです。
離床により身体機能はある程度維持できても、精神機能に対してもなんらかのケアをしないとPICSが予防できないと感じる研究です。
下記原典では、離床プログラムと患者データの詳細をみることができ、とても参考になります。是非、ご覧ください。
Toru Kotani et al. Roles of Early Mobilization Program in Preventing Muscle Weakness and Decreasing Psychiatric Disorders in Patients with Coronavirus Disease 2019 Pneumonia: A Retrospective Observational Cohort Study. J Clin Med. 2021 Jun 30;10(13):2941.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34209010/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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