集中治療関連の筋力低下(ICU-acquired weakness:ICU-AW)は、重症疾患後に発生する筋力障害で、長期的な身体機能障害につながる問題であるため、その予防が重要です。
ICU-AW予防としての離床について、参考になる報告がスペインから届きました。
Torredà らはICUに入室した患者474例について、ICU-AWの発生リスクと、介入の予防効果について調査しました。
その結果、ICU-AWの発生率は58%で、ICU入室後、最初の5日間で積極的な離床を行うことが、ICU-AWの予防に有効であったとしています。
状態が不安定な最初の時期に、チームで連携して介入する重要性を感じる研究です。
下記原典では、離床以外にICU-AWの発生・予防に関わる因子をみることができ、とても参考になります。
是非、ご覧ください。
M Raurell-Torredà et al. Care and treatments related to intensive care unit-acquired muscle weakness: A cohort study. Aust Crit Care. 2021 Mar 1;S1036-7314(20)30353-2.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33663950/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
Tweet