重症患者さんで積極的に離床が困難な患者さんに使われる、
ベッド上エルゴメーターを整形外科術後の患者さんに応用した報告が、
オーストラリアから届きました。
この研究では、股関節骨折術後の患者さんに対して、
通常のケアに加えて、ベッド上エルゴメーターを実施するという、
とてもユニークで積極的な介入を行い、安全性などを検討しました。
その結果、ベッド上エルゴメーターを実施しても、
術後疼痛の増強や、手術固定への影響などの有害事象は増えず、
安全に実施可能で、患者さんの受け入れも良好であったと報告しています。
ベッド上エルゴメーターを付加することで、
術後のアウトカムを改善するかは更なる検討が必要としていますが、
術後に動けない方へ、活動を促す取り組みはすばらしいと感じます。
下記原典では、ベッド上エルゴメーターのプロトコルや、
詳しい対象者の背景を見ることができます。
是非、ご覧ください。
Catherine M Said et al. Recumbent cycling to improve outcomes in people with hip fracture: a feasibility randomized trial. BMC Geriatr. 2021 Jun 29;21(1):394.
https://bmcgeriatr.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12877-021-02321-8/tables/3
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。