質問
CVPは循環評価にはあまり使わないと聞いたのですが本当ですか?
回答
CVPを循環評価に使わないというよりは、CVPだけで循環血液量を評価するのは避けた方がよいということです。その理由を解説します。
中心静脈圧(CVP)は循環血液量を客観的に評価できるものですが、CVPと循環血液量には相関が低いという報告(文献)もあります。これは、CVPの測定に意味がないということではなく、CVPが循環血液量以外の要因に影響を受けるため、患者さん個々でデータのバラつきが大きいためと考えられます。
そのため、疾患・術式・投薬内容などの治療内容や、水分バランス・体重・尿量、検査データなどを含めて多角的に見ていく必要があります。特に数日で2-3kgの体重増加や、離床後に0.5mL/kg/h以下の急な尿量低下は、循環血液量の異常を疑う所見として注意が必要です。CVPは循環血液量の評価の1つとして考えて、他の所見とのバランスをみながら活用するようにしましょう。
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