日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.501 【嚥下に必要な圧を診よう】嚥下アセスメントに関するQ&A

質問

嚥下のために舌の機能はどのように評価すればいいですか?

回答

飲み込む時の舌の役割は、口蓋に舌を押し付けてその力(舌圧)で喉頭に食物を送り込むことなので、舌圧の評価が重要と考えます。舌圧が弱いと食物が口腔内に残ってしまったり、食物が喉頭にくっつき、ムセの要因になることため、嚥下評価として舌圧を診ることは重要です。

舌圧は、舌圧測定器を用いて測定することができます。最大舌圧の目安は60歳代で30kPa 以上、70 歳代で20kPa 以上で、20kPa未満は舌の運動機能障害を疑う目安(文献1)となります。舌圧測定器がない場合には、舌の萎縮をみるようにしましょう。舌が口蓋(上顎)に触れることができない場合は、舌の萎縮があると判断でき、舌圧が不十分であると評価できます。舌圧が不十分と評価された場合は、チームで食事形態や姿勢について検討しましょう。

文献1 津賀一弘.簡易型舌圧測定装置を用いる最大舌圧の測定.「顎口腔機能の評価」,日本顎口腔機能学会,2010:41-44.

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