質問
嚥下のために舌の機能はどのように評価すればいいですか?
回答
飲み込む時の舌の役割は、口蓋に舌を押し付けてその力(舌圧)で喉頭に食物を送り込むことなので、舌圧の評価が重要と考えます。舌圧が弱いと食物が口腔内に残ってしまったり、食物が喉頭にくっつき、ムセの要因になることため、嚥下評価として舌圧を診ることは重要です。
舌圧は、舌圧測定器を用いて測定することができます。最大舌圧の目安は60歳代で30kPa 以上、70 歳代で20kPa 以上で、20kPa未満は舌の運動機能障害を疑う目安(文献1)となります。舌圧測定器がない場合には、舌の萎縮をみるようにしましょう。舌が口蓋(上顎)に触れることができない場合は、舌の萎縮があると判断でき、舌圧が不十分であると評価できます。舌圧が不十分と評価された場合は、チームで食事形態や姿勢について検討しましょう。
文献1 津賀一弘.簡易型舌圧測定装置を用いる最大舌圧の測定.「顎口腔機能の評価」,日本顎口腔機能学会,2010:41-44.
[脳卒中・抜管後の嚥下障害のフィジカルアセスメントについて学びたい方は]
8月20日(日) 10:00~16:00 ※2週間見逃し受講期間有り
嚥下障害のフィジカルアセスメント
【講師】森脇 元希先生 中村 昌孝先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r180-2023#/
皆様の申し込みを心よりお待ちしております。
Tweet