日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.288 【決め手は足関節のアレ】長下肢装具の足継手選択のポイント

質問

長下肢装具において歩行訓練をスムーズに行うためにGait Solutionとダブルクレンザック足継手の選択の指標はありますか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

長下肢装具における足継手の選択の目安は、ズバリ、「足関節の動きが作れるか」です。

足関節の可動域に制限がない場合は、Gait Solutionのような機能的な足継手が有効です。Gait Solutionを使うことで、より正常の歩行に近い重心の移動を促すことができます。そのため、歩行訓練を行う場合は適応と判断しています。しかし、痙縮が強い場合には足関節のコントロールができません。また股関節や膝関節、足関節に拘縮がある場合は、足継手機能の使用が困難であるため適応にはなりません。この場合は、ダブルクレンザック足継手が適応となります。

Gait Solutionは歩行訓練には有効ですが、前述のような適応と、援助する側の技術も必要となりますので、現在の施設での適応だけではなく、退院・転院後にも使用できるのか考慮しましょう。